アーティスト/タイトル レビュー
T.C. ELLIS
/True Confessions(1991)
久しぶりに実家のCD棚を漁って『クソ皿』の棚に置かれていたT.C. ELLISを18年ぶりに聴いてみた。PRINCEの後ろ盾でデビューしたT.C. ELLISで、そのPRINCEと当時PRINCEのPAISLEY PARK RECORDSに所属していたGEORGE CLINTONもプロデュース参加というのが気になって当時購入したが、このセンスの悪いファッション同様、HIPHOPを勘違いしたPRINCEやGEORGE CLINTONの最悪なトラックもさることながら、ラップも本当にドン臭く、ついには1曲も聴けず終了・・・ 普通どんなポンコツ盤でも1曲くらいは聴けるが、コレに限っては1曲どころか、10秒も聴けない。史上最低のゴミ皿とはこのこと。解説の人もよくあそこまで書けたね。仕事とはいえ、偉いよ。HIPHOP好きは間違っても手を出さないように。(09/08/25)
TEFLON
/My Will (1997)

M.O.P/Firing Squadに客演していたクルーのTEFLONが97年にRELATIVETYからリリースしたデビュー・アルバム。プロデュースはBIG JAZ、JAHDAN-BIGAS GORD、M.O.P.、NESTO、DAVE"DT"TILLMAN、UNI、LAZE、FREE SMITH。浮遊感のあるA1. Gotta Get Ova、M.O.P.参加のもの哀しくて重たいA3. My Will、これもM.O.P.をフィーチャーしたMILLIE JACKSON/Bad Riskネタのヒリヒリして重いA5. Rawness、またまたM.O.P.参加のアーシーかつファンキーなB3. My Planetはなかなかだったけど、正直、期待外れですね。荒々しいラップスタイルは好みだけど、トラックが好みは少なかった。(2019/10/01)
10°BELOW
/Keep on(1993)

93年にマイナーレーベルALEXIA RECORDS/FLASHPOINT INTERNATIONALからリリースされた10°BELOWのアルバムです。グループの詳細は不明ですが、メンバーには数々のHIPHOPクラシックの製作にかかわったCJ MOOREがおり、レコーディングもNYのPOWER PLAY STUDIOや1212STUDIOで行われていますので東系HIPHOP好きな方は要チェックです!個人的にはメインソース風トラックのPoverty bluesやMAZEの名曲Before I let you goネタのMidnight thiefがオススメです。
3RD BASS
/Derelicts of Dialect (1991)

MC SEARCHとPRIMEMINISTER PETE NICEの白人MCとDJ RICHIE RICHのトリオ3RD BASSが91年にリリースした2ndアルバムにしてラスト・アルバム。89年のデビュー・アルバム『The Cactus Album』の衝撃が凄かったんで、この2ndは過小評価されがちだけど、かなり聴き応えあると思うけどね。PRINCE PAULも制作に関わった9TH CREATION/Bubble GumとRule Of Mindネタの渋いファンキー・チューン2. Derelicts Of Dialect、KMDプロデュース&ゲスト参加のKMDらしいネタ使いの3. Ace In The Hole、SAM SEVER&3RD BASSが手掛けた1stの雰囲気を引き継いだドープな5. Portrait Of The Artist As A Hood、SD50制作でシングル・ヒットしたPETER GABRIEL/Sledgehammerネタの6. Pop Goes The Weasel、SAM SEVERが手掛けた勢い溢れるハーコー・ナンバー9. Word To The Third、PRINCE PAULらしいファニーなネタ使いが光る10. Herbalz In Your Mouth、SAM SEVER制作のGARY BARTZ/I've Known Rivers使いの12. No Master Plan No Master Race、PRINCE PAULによるMC SEARCH/Here It Comesの雛型と思われるアップテンポでファンキーな14. No Static At All、SAM SEVERプロデュースで、AL GREEN/All Because使いのファンキー・トラックにNICE&SMOOTHをフィーチャーした隠れクラシック16. Microphone Techniques、SAM SEVERによるBLUE OYSTER CULTの目茶苦茶カッコイイ曲Godzillaをサンプリングしたドープな17. Problem Child、SD5000が手掛けたTHE WILD MAGNOLIASの定番ネタCorey Died on the Battlefield使いの鬼ファンキーな18. 3 Strikes 5000、2. のリミックスで少し軽めになったけど十分ファンキーな21. Derelicts Of Dialect (SD50 Remix)等聴きどころ多し。クラシックには及ばないと思うけど、ミドル好きなら聴いておくべきだろうね。(2011/12/18)
3-GRAND
/3 The Hard Way(1991)

フロリダのチビッコ兄弟トリオ"3-GRAND"が91年にリリースしたアルバム。プロデュースはC.C.ORANGE。この手のアルバムは当時メディアに紹介されることはまず無かったですが、なかなかどうして、ミーハーな曲を無視すると結構聴かせてくれるんです。WILD CHERRY/Play That Funky MusicネタのトラックにD.J.SNOWの激うまスクラッチが絡むタイトル曲2.、初期のULTRA MAGNETIC MC'Sみたいなドープ・ビートに生ギターを絡めたファンキーな4.Little Bit Bigger、D.J.SNOWのスクラッチをメインに聴かせる7.Grand Intro、ネタ名はど忘れしたが、RODNEY Oっぽいファンク・チューン9.Time To Get Busy、鬼渋いネタ使いのファンキー・トラック上でD.J.SNOWが擦りまくる11.It's Show TimeはGOOD。このC.C.ORANGEってやつなかなかのやり手ですね。当時のNYしか知らない人が聴いたらかなり驚くかもしれません。(まあ、ラップはそれなりですが)(07/12/08)
TUFF CREW
/Still Dangerous(1991)

フィリーの名グループTUFF CREWが91年にWARLOCK RECORDSからリリースしたアルバム。メンバーはかなり減っていてLA KIDD、ICE DOG、SMOOTH"K"の3名に。TUFF CREWのアルバムの中では一番平凡な出来で、悪くはないが、今までのアルバムと比べるとどこか納得いかないです。それでも、It's My ThingとJBを組み合わせた2.Days Of Our Lives、レゲエ・テイストの6.Got More Rhymes、アップテンポのファンキー・チューン9.Whole Buncha Nuffin、KURTIS BLOW/The Breaksネタの12.Whole Shabangあたりはかなり気に入っていますが。再発もされていて入手は容易なので、気になった方は聴いてみて下さい。(08/02/01)
TUNG TWISTA
/Runnin' Off at Da Mouth (1992)

早口世界一のTWISTAがTUNG TWISTA名義でリリースしたデビュー・アルバム。プロデュースは、D.J.RYTHM、QUICK SILVER COOLEY、LOW LEVEL PRODUCTIONS、TITAN。古くからのヒップホップ・ファンには、この頃のニュースクールなイメージの方が強いよね。疾走感溢れる1. Ratatattat、勢いがあるジャジー&ファンキーな2. Razzamatazz/Jazzamatazz、JAMES BROWN/Funky Drummerに爽快なネタを合わせた3. No Peace Sign、JBライクなファンキー・チューン5. Mr. Tung Twista、小気味良くてファンキーな6. Back 2 School、音数が少ないながら惹きつけられる9. Snap Happy、ジャジーな11. Say Whatがお気に入り。ニュースクール好きなら聴いて損はないアルバムですね。(2014/10/06)
2-BIGG MC
/He's King Of The Hype!(1990)

MC HAMMERのクルーだった2-BIGG MCが90年にDOMINION ENT./CRUSH MUSICからリリースしたアルバム。プロデュースは兄弟のTHE LONE MIXER。HAMMERのインディーからのデビュー皿(1回聴いてそのダサさに怒って叩き割りました)と同様、かなりの糞皿!とにかくラップが下手すぎ!しかし、80年代特有の甘茶トラックにラップではなく"語り"がのっかる3.High On Your Love が割りと気に入っていて捨てきれないんですよね。これは"語り"で正解。このトラックにど下手なラップじゃ聴けたもんじゃありませんから。他にはRICK JAMES/Mary JaneネタやPARLIAMENT/Theme from the black holeネタの曲もあり。(07/11/30)
TWO KINGS IN A CIPHER
/From Pyramids to Projects(1991)

フィリーのモスリム・デュオ"TWO KINGS IN A CIPHER"が91年にリリースしたアルバム。TASTE OF HONEY/Rescue meネタのノリノリな9.Movin' on Emが当時人気ありましたね。これ一枚で消えていったのが惜しいグループで、裏打ちビートにRUN D.M.C.の"I'm A Kiiiiing !"の声ネタを合わせた2.Definiton of a King、ネタ使いのファンキーな4.How U Figga???、METERS/Dry Spell使いのトラックにムードたっぷりのサックスと男性コーラス入りの5.From the Brothers Who Ain't Here、HAROLD MELVIN & BLUE NOTESの名曲You Know How To Make Meネタの鬼メロウな7.You Know How to Make Me [Midnite Mix] 、EARTH,WIND&FIRE/Runnin'使いのノリノリな12.Kings Are People Too!!!がお気に入りで良く聴いていました。最近では7.がメロウ・フリークの間で話題になっていましたね。ミドル・フリーク、メロウ・フリークなら聴いて損はないアルバムです。(06/04/15)
TYCIE AND WOODY
/Same (1991)

91年にリリースされたTYCIE AND WOODYのアルバム。プロデュースは、JOEL MARTIN、MARKY BASS、POP'S COOL LOVE。HIPHOP界でもお馴染みのJOE THE BUTCHER NICOLO、ANDY KRAVITZがエンジニアで参加。TYCIEは女性ラッパーですが、WOODYはリリック中でDJ WOODY WOODと呼ばれているけど、あのTHREE TIMES DOPEのDJとは違うよな!? (本名が違うので同一人物じゃないと信じているが…) HIPHOUSEの曲をLARRY LEVANがリミックスしたことでハウス界には少しは知られているかもしれません。HIPHOP的にはC+C MUSIC FACTORY的なミーハーなやつらと思われているけど(中ジャケでの格好見たら誰でもそう思うわな)、結構聴ける曲もあるんだな、これが。SHE ROCKERS/On Stageと同じHot Wheels (The Chase)/BADDER THAN EVILネタの2. Red Hot Mama、女性シンガーをフィーチャーしたUKチックなメロウ・チューン4. Sophisticated Lady、ネタ名は忘れたが、70'sファンクを使った泥臭い5. To Take the Stand、「荒野のガンマン』を取り入れた少しハーコー仕立ての6. My Point of View、DIGITAL UNDERGROUND/The Humpty Danceのイントロのビートを使ったファンク7. Drama、スクラッチが効いたファンキーな9. Poetical Princess、パトカーのサイレン入りのアップテンポのファンキー・チューン10. Crayonsが結構気に入ってます。悪くはないんだけど、全然ストリート臭がしないところがマイナスだね。ファッションを変えて、HIPHOUSEなんて手を出さなければ、少しは話題になったかもね。(10/04/27)
T of NO COAST