テイチク・コンピ







アーティスト/タイトル レビュー
誰も取りあげることのないテイチク・レコードの名物ヒップホップ・コンピ・シリーズ。
コンピの種類として把握している限りで
@ヒップホップ・ホットメニュー(93年から8枚発売)
A100%+α ラップ(94年から8枚発売)
Bラップ天国(97年に2枚発売)
Cヒップホップ・ホット・ジャム(97年に 2枚発売)
DSPARK RAP(95年から2枚発売)
EHIPHOPスノーボーダーズ(96年から(多分)3枚発売)
Fラップ・ホット・ジャム(97年に2枚発売)
Gラップ・ノン・ストップ・ヒッツ(95年から4枚発売)
Hヒップホップ・ノン・ストップ・ヒッツ(97年に1枚発売)
IHIPHOP天国(97年に2枚発売)
JTHE RAP(97年に「EAST編」と「WEST編」の2枚発売)
Kラップ・ヒッツ・カウントダウン50(96年に2枚発売)
Lスケートボード(2)(96年発売)
Mストリート・ラップ・ヒッツ(95年発売)
NWRAP ラップ/ヒップホップ(94年発売)
OL.A. CONNECTION(94年発売)(LAのFM局KJLHとタイアップしたコンピだが、内容は全く同系統で、18曲中9曲がダブり・・・)
がリリースされており、これに近いものとしてMIAMIのLUKE RECORDSのコンピも幾つかリリースされています。
また、これ以前にも『ザッツ・ザ・ラップ』なる劣悪なラップもどきを集めたコンピもリリースされています。
しかし、このテイチクのコンピ、内容はWRAP/ICHIBAN、LUKE RECORDSを中心にイケイケBASS、ポップスくずれのラップ等およそメインストリームとは無縁のB級やC級のオンパレードなんですが、誰が買うのかかなりの枚数リリースされています。
(でも、その中にキラッと光る曲がたまにあるんですよね)
このテイチク・コンピの特徴を挙げると
@ジャケットの手抜きさでは天下一品。特に『ラップ天国』での意味不明さは芸術的。
ABPMを合わさない、かなりいい加減なミックス。
B同じ曲の使い回しなんて関係ない。95 SOUTHのHump Wit Itは13枚に、同じく95 SOUTHのWhoot,There It Isは12枚に、TAG TEAMのWhoopは11枚に、DEUCEのDazzy Duksは10枚に収録。
Cタイトルとアーティスト名のクレジットが適当。BUMBLE B.H.E.なんてタイトルの『Pain』がアーティスト名に。
Dジャンルなんてどうでもいい。ハウスも普通に収録。
Eコンピは数十種類があるが、それぞれの特徴とかは一切なく、タイトルを代える必要性はどこにも見当たらない。
Fブックオフの750円〜250円コーナーの常連。
等です。
WRAP/ICHIBAN、LUKE系はほとんど押えているので、大抵聴いたことあるが、中には珍しいものがあるので、それ目当てで購入しています。
全て購入する必要性はどこにもないが、気づいたらなぜか買ってしまいますね(笑)(もちろん全ては所有してないですが)
Rap Paradise1
(邦題『ラップ天国1』)(1997)

テイチク・レコードの名物ヒップホップ・コンピの中でもトップクラスのジャケを誇る"ラップ・パラダイス"のVol.1。この自転車に乗った二人のおっさん、しかもバックには渦巻きみたいのもあるし・・・ これをデザインしたやつも凄いが、これでOKした人はもっと凄い!知る人ぞ知るZABRINA以来の衝撃を受けました。また、帯に書いてある「LAルーズ・ヒット」なる言葉も意味不明。WRAP/ICHIBAN RECORDSからの選曲で、かなりいい加減にミックスしてます。気になる内容はというと、これが意外にも充実していて驚かされます!シカゴのTOXICが組んでいたグループTHA CHAMBAによるナイス・ビートのファンキー・チューン1.Da Lit、AWOLによるNEWCLEUS/Jam on itネタの2.U Ain't Down、GAZによるレイドバックしたメロウ・チューン3.A Big Fly Ass Gangsta、CAPITAL PUNISHMENTによるKOOL&THE GANG/Jungle Boogie使いのハーコー・ナンバー4.Murder、アトランタのSNIPER UNITのダークGファンク7.Break Yo Neck、大好きなINSANE POETRYによるブレイク・ビーツてんこ盛りな12.How Ya Gonna Reason With A Psycho、GHETTO CHILDRENによるスペーシーで不思議な雰囲気を持った16.Equilibrium、PASSIONによるR&Bテイスト溢れるしっとりとしたメロウ・ナンバー18.Spend The Night等聴きどころ満載。3.や8.のSUSTA CEE/SummertimeにもクレジットされているJESSE SAUNDERSとはあのシカゴ・ハウスの人か!? ジャケの不気味さとは裏腹にテイチク・コンピのなかでは一番聴ける内容だと思うので、見つけたらぜひ聴いて欲しいですね。(08/01/01)
Rap Paradise2
(邦題『ラップ天国2』)(1997)

テイチク・レコードの名物ヒップホップ・コンピの中でもトップクラスのジャケを誇る"ラップ・パラダイス"のVol.2。内容はというとWRAP/ICHIBAN RECORDSからの選曲で、かなりいい加減にミックスしてます。半数はイケイケBASSやポップス系のラップで×でしたが、UTFOのDOCTOR ICE(ICHIBANではDOC ICEと名乗る)によるファンキーな1.Brother Gotta Rap、常連MC BREEDによる郷愁感あるファンキー・チューン13.SNFU、シカゴのTOXICが組んでいたグループTHA CHAMBAによるダークな14.Hood Thang、大好きなINSANE POETRYによるBPM早めのファンキー・ナンバー15.Angel Of Death、SUSTA CEEによるR&Bテイスト溢れるメロウ・ファンク16.Feel It、TIGER(レゲエDJとは別人)による定番メロウ・ネタFloat On使いの16.Hold OnはGOOD。WRAP/ICHIBAN系は結構チェックしているんですが、SUSTA CEEとTIGERはこれで初めて知りました。個人的には意外な掘り出しものでした。(08/01/01)
※ほとんどの曲がピッチを上げて録音されているので、8くらい落とすとイイ感じになります。
HIP HOP PARADISE 2
(邦題『ヒップホップ天国 2』)
(1997)

テイチク・レコードの名物ヒップホップ・コンピの中でもトップクラスのジャケを誇る"ラップ・パラダイス"と双璧のヒップホップ天国のVol.2。いつもながらの(ジャケの)仕事っぷりには言葉が出ないね〜。ヒップホップ天国のイメージってこれしかなかったの?って思うのは自分だけではないはず。やっつけ仕事なのか思考がぶっ飛んでいるのか定かではないが… まあ、こういったジャケの時には内容は反比例して良いというのもテイチク・マニアなら周知の事実。MOTOWNで活動したMC BLAINZの重心低めのファンク1.Could Nine/MC BLAINZ、サザン・ファンクの2.I Wanna Fuck Your Momma/WILLIE D、アトランタの重鎮KILOによるナスティなファンキー・ナンバー3.She Got Me Eatin' Pussy/KILO、ミステリアスな雰囲気の4.Jackin' Tha Box/PROP THE SOLE SURVIVOR、郷愁感漂う5.Rollin' Thru Da Hoodi/GAZ、故MCBREEDの鬼渋い6.You Can't See Me/MC BREED、意外な掘り出し物でNYアングラ物にも引けをとらないダーク・チューン7.Rock Stars/MAGICAL SOL BROTHAS、アングラ感丸出しな8.Mushroom clouds/IZM DA MADD SOUL、ブロンクス生まれアトランタ育ちのベテランによるWHODINIのビートにSTEVIE WONDER/Overjoyedを合わせた9.Back To Decatur/MC SHY-D、定番THE ISLEY BROTHERS/Between The Sheetsネタの10.Superman/SKEE-LO、CON FUNK SHUN/By your sideネタのメロウな11.Rehab's In The House/H.T.、アトランタのベテランDJによるTOM TOM CLUB/Genius of love使いのファンク・トラックにSNOOPの声ネタを効果的に使った15.Drippin'/DJ SMURF、テイチク・コンピで初めて知ったビアッチMCによるスムーズなメロウR&Bトラックの18.Baby Won't You Be Me/SUSTA CEEがGOOD。これもジャケの意味不明さとは裏腹にテイチク・コンピの中ではかなり聴ける内容だと思うので、見つけたらぜひ聴いて欲しいですね。(2014/12/20)
Hiphop Hotmenu Vol.3(1994)

ヒップホップ ホットメニュー"のVol.3。LUKE、WRAP/ICHIBANから選曲し、かなり適当にミックスしたうえ、余計なことにCURTIS HARMONというDJの喋りまではいってます。購入のポイントとなったのが、あのデトロイトのOG"AWESOME DRE"と思われるAWESOME DRE WとGRANDMASTER MELLE MELの曲が収録されていたからです。このDREの後の"W"がWithの省略語のWなのか本当にDRE Wなのか分かりませんが、声は似ている気がしました。内容に戻るとGRANDMASTER MELLE MEL、ICE T & BRONX STYLE BOBによるフロア・クラシックの1.The Beach、そのAWESOME DRE WとGRANDMASTER MELLE MELのアップテンポのファンキー・ナンバー2.U Go Girl、大好きなPOISON CLANによるSTAPLE SINGERS/Let's Do It Againネタの9.Check Out The Avenue、SPUNKY-Tのファンキー・ナンバー11.Uptown Ra 99A Style、MC BREEDのONE WAY/Cutie Pie使いのクラシック14.Late Nite Creep(Booty Call)、再結成した伝説のオールド・スクール・グループTREACHEROUS 3による80'Sネタ使いのご機嫌なファンク・トラックにヒューマン・ビートボックスも飛び出す16.Feel The New Heartbeatが良かったです。シリーズの中では割とオススメできます。(08/01/01)
Hiphop Hotmenu Vol.6(1995)

ヒップホップ ホットメニューのVol.6。LUKE、ICHIBAN、BELLMARK、SOS等から選曲し、かなり適当にミックスしてます。Vol.6はイケイケBASSやハウスが9曲もあって聴ける曲はかなり限られてます。最終的に聴けたのはベテランKOOL MOE DEEのもの哀しい4.It's Alright Here、SHO f/WILLIE Dの名盤『Trouble Man』からハートウォーミングなネタ使いの6.Pray I'll Be A Failure、このシリーズの主役MC BREEDの渋い11.Smokin'、WILLIE DEの名盤『Play witcha mama』からGETO BOYSの名曲My Mind Playin Tricks On Meの続編16.Is it real(My mind still playin' tricks on me)の4曲のみ。上記4曲は全て持っているので、買って損しました・・・(08/01/01)
100%+α(2)(1995)

100% Rap + αの2。LUKE、BELLMARK、WRAP、RIP-ITから選曲し、かなり適当にミックスしてます。ほとんど持っている曲が多いですが、その中ではWILLIE Dによる温かみのあるメロディのピアノが沁みる4.Niggas Are Dyin'、KILOによるINNER LIFEの名曲I'm Caught Upをネタにした9.Perfume、SHOによるハートウォーミングなネタ使いの6.Pray I'll Be A FailureあたりがGOOD。持っていないものの中ではチビッコ・ラッパーLITTLE BO PEEPによるBILL WITHERSのベースを使用した渋いファンキー・トラックにMARVIN GAYEの歌を合わせた17.Mind On My Moneyがカッコ良くてビックリ。ミドル好きなら反応する曲かもしれませんね。(08/01/01)
100%+α(4)(1995)

100% Rap + αの4。これは結構捨て曲が少なく特にDA HOMLEZによるウッドベースにスペーシーなキーボードが絡むNYテイストの3.Boogie Man、シカゴのTOXICが組んでいたグループTHA CHAMBAによるファンキーな4.We Can Do Dis、KID SENSATIONによるFloat Onネタの人気曲5.Seatown Funk、V-FLOによる落ち着いたメロウ8.Inside Job、ダラスのBUMBLE B.H.E.によるCAMEO/Please YouとTOM TOM CLUB/Genius of loveをあわせたファンク12.May U Bleed、大好きだが日本ではさっぱり人気がないPOISON CLUNによるRAPPIN 4-TAY/Playaz Clubと同ネタWILLIAM BELL/Private Number使いの16.Action、POISON CLANによる疾走感溢れる最高のファンキー・チューン17.All They Good 4が良かったです。ミドル・スクールあたりに敏感なリスナーなら普通にオススメできます。(08/01/01)
100%+α(8)(1996)

100% Rap + αの8。このシリーズでも屈指の名盤(?)かも。定番THE ISLEY BROTHERS/Between The Sheetsネタの1.Superman/SKEE-LO、シカゴのアングラ・チームによるハーコー・チューン2.Hardcore Kru/THA CHAMBA、DRAMATICS/Get up and get down使いの鬼ファンキーな3.Pimp Life/STRICTLY REAL、G-FUNKの先駆者で偉大なMC BREEDによる妖しげな7.Real MC/MC BREED、DeBARGE/All This Loveネタの寂しげな8.I Wish<Street Mix>/SKEE-LO、WILLIE D.が売り出したテキサスのベテランによるホラー系の9/Legal Murder/SHO f/WILLIE D.、アトランタのパイオニアによるBLACKBYRDS/Mysterious vibeネタのクラシック10.Downtown Glory/GHETTO MAFIA、NYアングラ好きが反応しそうな11.MATHEMATICS/H.N.I.C.、ICHIBANリリースの中でもかなり埋もれている良質グループによるハーコー・シット12.Smackdown/HIP HOP FANATICS、大ベテランがICHIBANからリリースしたTHE J.B'S/Gimme Some Moreネタの弾けた13.We Wit It/THE TREACHEROUS THREE f/GRANDMASTER CAZ、BIG DADDY KANE、HEAVY D、TITO、GRANDMASTER MELLE MEL、CHUCK D、フロリダのベテランによるGEORGE CLINTON/Atomic dog使いのファンク14.All Men r Dawgs、GETO BOYSの重鎮による鬼メロウなトラックにSHOをフィーチャーした15.Creepin'、これもNYアングラ好きが飛びつきそうなドープ・ナンバー16.The Hustle/H.N.I.C.(ジャケのクレジットはあきらかに間違いだな。曲中でH.N.I.C.って言ってるし)、コーラスを配したR&Bテイストの17.For All The Ladies/E'SIAH、SIMPLY RED/Holding Back The Yearsのサビを拝借した寂しげな18.Holdin' On/SKEE-LOと序盤の高速BASSをスキップすれば通して聴けるね。こういう"当たり"もあるからこのシリーズは侮れませんな。でも3、11、16、17はネットで検索しても全く分からない… テイチクはどこから拾ってきたんだろう? もしかして曲名もアーティスト名も全く違っているとか? テイチクならその可能性も大だな(笑) (2012/09/16)
DJ STREET HITS
〜STREET RAP HITS (1995)

95年にリリースされたDJ ストリート・ヒッツ〜ストリート・ラップ・ヒッツ。テイチクにしてはカッコいいタイトルつけているけど、内容的には同年の『Hiphop Hotmenu』や『100%+α』となんら変わらないんだよな〜(笑) 別タイトルにする意図がわからん。5.You're a Dog/20 FINGERS以外は全曲が別タイトル・コンピのダブリ… しかも、その20 FINGERSは1秒も聴けない糞曲 ! 予想していた内容だけど、安いからなぜか買っちゃうんだよね。マイアミのベテランによるRAPPIN 4-TAY/Playaz Clubと同ネタJUDY CLAY AND WILLIAM BELL/Private Number使いの3.Action/POISON CLAN、シアトルのベテランによるFLOATERSの名曲Float Onネタの人気曲8.Seatown Funk/KID SENSATION、フロリダのベテランによるシンプルな打ち込みビートにジャジーなウワモノが渋い9.Get Together/69 BOYZ、マイアミのベテランDJによるもろニュースクール的なイースト・コースト・サウンドの10.Tha Hill/DJ SMURF & P.M.H.I、ブヨブヨ・シンセもアクセントになったファンキーな11.Neva Goin' Out/KID SENSATION、SOULUSOUL等のグラウンド・ビーツで多用されたドラムに寂しげなメロディがのっかる12.Survival Of Da Fittest/69 BOYZ、TOM TOM CLUB/Genius of love使いのファンク・トラックにSNOOPの声ネタを効果的に使った13.Drippin'/DJ SMURF & P.M.H.I、シカゴのTOXICが組んでいたグループTHA CHAMBAによるアングラ・ドープな17.We Can Do Disが好きだな。まあ偏見なしに聴けば粒揃いな選曲だと言えなくもないかな。(2012/10/15)
Go Go! Miami Rappers
(邦題『それ行け! マイアミ・ラッパーズ』)(1992)

92年にリリースされたマイアミのエロ大王LUKEのLUKE RECORDSからセレクトされたコンピ。この意味不明なジャケットに興味を惹かれて中古屋で100円で購入。LUKE RECORDSもほとんど押えていたので、PRECISE M.C.以外全部持っているんですが、カーステでダラ聴きするのに丁度良いかと。初めて聴いたPRECISE M.Cの3.All Night Thangはオールドらしいネタ重視のファンキー・ナンバーで悪くはないですが、ネタ数多すぎでちょっと聴きにくいかな。JT MONEYがメンバーのPOISON CLANの5.Livin' In The Cityは流石にツボを押えたファンキー・チューン。12インチも持っていて、昔からお気に入りのしゃがれた声がイカした知る人ぞ知るBUST DOWNのヒット曲6.Nasty Bitchは初期のTOO SHORTにも通じる簡素なファンキー・シット!LUKEお気に入りの女性ラッパーJIGGIE GEEの7.I Need A Good Manも昔から大好きな逸品で、雨上がりで心も晴れてウキウキするような心躍るメロウ・チューン!哀愁・メロウって騒いでいるマニアもノーチェックなのでは?そして2 LIVE CREWによる9.Who's Doin' Whoは2 LIVE CREWのなかでもマイ・ベスト5に入るメロウ・グルーヴ!多分ネタ使いと思われるトラックに男性コーラスも絡んでほんと最高ですね〜。2 LIVE CREWだからといって無視しちゃいけません。LUKE RECORDS聴いたことがない方はこういったコンピから聴くのをオススメします。(08/01/01)